認定試験合格を実現するために、最も有効な学習方法は何か、その一つに過去問題集を中心に使用した学習が挙げられます。「敵を知り、己を知らば、百戦危うからず」古代中国の兵法家、孫子の有名な言葉です。戦に勝つためには、敵の実情を把握し、自分の実力を知ることが大切であると説いています。この言葉は、認定試験にも当てはまります。合格を目指す上で、受験する認定試験の出題範囲、難易度を把握し、今の自分の実力を知ることは重要なことです(もちろん基礎知識の理解が大切であるのはいうまでもありませんが)。

この出題傾向や自分の実力の把握、その事実を基にした今後の学習の方針を立てるのに過去問題集が威力を発揮します。また、過去問題集は予想問題としても優れています。実際の試験で全く同じ問題が出題されることは少ないですが、似たような問題が出題されることはめずらしいことではないのです。

過去問題集は受験直前の力試しに使用するものではありません。過去問題集は、学習の初期段階から総仕上げまで、全てにおいて使用できる優れた試験対策ツールなのです。以下、有効活用のポイントについてもう少し詳しくみてみましょう。

 

出題傾向の把握

まずは、受験する試験の出題範囲を把握することが重要です。当たり前のことですが、試験に出題されないところを学習しても効率が悪いだけです。出題範囲は主催者が発行する試験のガイドラインで確認することができます。実際にガイドラインを見たことがある方は、その範囲の広さに、どこから、どのように学習をすればいいのか迷われたことでしょう。そして基本的な分野(出題範囲の最初)から全ての範囲をマスターしようと考え、途中で時間に余裕がなくなり、結局中途半端に終わってしまったという経験を持っている方も多いと思います。最終的にすべての範囲をマスターすることができればそれに越したことはないのですが、時間に制限がある以上、学習の優先順位として、よく出題される分野から手をつけるのが効率的です。

また、問題の難易度を知ることも重要で、どのレベルまで踏み込んで学習するべきなのか判断がつきます。こうした出題傾向を把握するためにも、過去問は1、2回分ではなく、複数年分(なるべく多く)解くことが大切です。

 

学習の方針

出題傾向を把握することができたら、次に学習の方針を立てましょう。学習の方針とは、これからどのような勉強をすればいいのか、どのような問題をどの程度解けばいいのか、などの具体的な対策を立てることです。過去問を多く解いていくと、自分の不得手分野がわかってきますので、自然とどのような対策を立てればいいのかわかってくるでしょう。

 

スピードの重視と復習

過去問を解く際には、時間に注意しましょう。実際の試験で「時間が足りなかった」という方は多いと思います。なるべく実際の試験時間よりも短く設定することで、短い時間で問題を解くことに慣れておきましょう。

復習は特に力を入れて行いましょう。どんなに多くの過去問を解いても、実際の試験のときに忘れてしまっては意味がありません。何度も繰り返し問題を解いて、自分の知識として定着させましょう。

 

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